金原ひとみさんは、2004年「蛇とピアス」で芥川賞を受賞するという衝撃的なデビューを果たした作家です。
「蛇とピアス」といえば、映画化もされ、吉高由里子さんが無名な時代に高良健吾さんとも出演
していますよね。
その後22年数々の作品を世に送り出していますが、その作風について一貫して言えることは、
息の詰まるような、一言でいうなら、「過激」です。
さらに具体的にいうと、「蛇とピアス」のように痛みや身体性の表現であったり、
そして登場人物たちは、しばしば社会や家族との拒絶のなかで、自分は何者かを探索していきます。
まさに時代をえぐり続けるといえる作風が、冷徹で鋭利な文章で描かれていくのです。
そんな金原ひとみさんが情熱大陸に出演します。
番組の予告の中にもありましたが、怒りをすべて小説にふつけていると、語っています。
それだけ金原ひとみの小説には実体験にも基づいているようです。
そこでこの機会に、金原ひとみさんという人物について次の点について、掘り下げていきたいと思います。
その生い立ちが彼女の作品に大きく影響しているようですが、壮絶です。
そこで壮絶な生い立ちとはどんなものだったのか。
そして彼女の人生に大きな影響を与えたといわれる父親はどんな人で、金原ひとみとはどんな関係なのか
それに昨年離婚して、お子さんもいらっしゃるようですが、子供についても調べてみました。
以上調べる内容は次にまとめてみました。
さあみなさんでいっしょに確認しましょう。
金原ひとみさんのプロフィール
金原ひとみさんの壮絶な生い立ち
金原ひとみさんの父、そしてその関係
金原ひとみさんの元夫、そして離婚の理由
金原ひとみさんの子供、そして子供に対する感覚
金原ひとみさんのプロフィール
誕生 1983年8月8日(41歳)
出身地 東京都
職業 小説家
最終学歴 文化学院高等課程中退
活動期間 2003年 –
ジャンル 小説
代表作 『蛇にピアス』(2003年)
『トリップ・トラップ』(2009年)
『アタラクシア』(2019年)
『ミーツ・ザ・ワールド』(2022年)
主な受賞歴 すばる文学賞(2003年)
芥川龍之介賞(2004年)
織田作之助賞(2010年)
ドゥマゴ文学賞(2012年)
渡辺淳一文学賞(2020年)
谷崎潤一郎賞(2021年)
柴田錬三郎賞 (2022年)
金原ひとみさんは数々の賞を受賞し、小説界でその地位は、揺るぎない安定的なものとなっています。
しかし常に心の中は葛藤と怒りで溢れ、それをすべて小説にぶつけているのでしょう。
『この世界をサバイブするために書く』という表現は、まさにぴったりです。
また代表作についてですが、どの作品も、「わかりあえなさ」や「生きづらさ」を軸にしながら、
それぞれ異なる角度から人間の内面を掘り下げています。
金原ひとみさんの壮絶な生い立ち
金原ひとみさんの生い立ちは、彼女の作品世界にも深く影響を与えているほど、非常に繊細で複雑なものでした。
その生い立ちに対し、壮絶と表現していますが、
誰かに何かをされたというような単純な因果関係ではなく、
金原ひとみさん自身が語っているように、家庭や学校という“居場所”のなさや、
自分自身の内面との葛藤が、壮絶にした大きな要因だったようです。
そこで次に金原ひとみさんを壮絶な生い立ちに追い込んだ具体例とそれを受け入れることができず、
起こした行動について次に示します。
金原ひとみさんを壮絶な生い立ちに追い込んだ具体例
母親との関係が厳しく、学校に行かないことを「世界の終わり」のように悲観され、無理に登校させられた経験。
子ども同士の無邪気さに違和感を覚えていた。実際子ども時代に子供が嫌いだった。
そのため、集団生活に強いストレスを感じていたこと。
受け入れられず、起こした行動
小学校4年生から不登校になり、中学・高校にもほとんど通わなかったこと。
小学生の頃には非常階段から飛び降りようと考えたこともあり、中学時代にはリストカットを繰り返していた。
高校に入ったら、拒食症を繰り返した。
彼女はこれらの経験を「心の痛みを身体の痛みに変えることでしのいでいた」と表現しており、
“痛み”だけが自分の生を確認できる手段だったと振り返っています。
その後、書くことが「逃げ道」で
あり「戦う手段」でもあったと語っており、まさに文学が彼女の救いだったのです。
なるほど『この世界をサバイブするために書く』という表現をさらに深く理解できたような気がします。
つまり、心の痛みを緩和するために、書くという手段があって、逃げたり時、時には戦ったりして、
そしてなんとか生き抜こうとしているのですね。
金原ひとみさんの父、そしてその関係
金原ひとみさんの父
翻訳家で、児童文学研究家、さらに法政大学社会学部教授の金原瑞人(かねはらみずと)
さんです。
金原瑞人さんは、日本の児童文学・ヤングアダルト(YA)文学の翻訳界において極めて高い評価を受けている翻訳家・研究者です。
特に英語圏のYA文学を日本に紹介する第一人者として知られ、600冊以上の翻訳実績を誇ります。
金原瑞人さんの一般的評価
●翻訳の質が非常に高く、原文のニュアンスを損なわずに自然な日本語に置き換える技術に
定評があります。
●法政大学社会学部の教授としても長年教鞭をとり、創作ゼミを通じて多くの作家や翻訳家
を育てた教育者としての功績も大きいです。
●「Holes(穴)」などの翻訳で産経児童出版文化賞を受賞するなど、文学賞の受賞歴も豊富です。
●翻訳だけでなく、YA文学の普及や読書案内の執筆・監修などを通じて、若い読者の読書環境
を豊かにする活動にも尽力しています。
YA文学(ヤングアダルト文学)は、主に13歳から19歳の若者を対象とした文学ジャンルで、
思春期特有の葛藤や成長、アイデンティティの模索、人間関係の揺らぎなどをテーマにした作品が多いようです。
そして金原瑞人さんという人は、翻訳家としてのスキルが非常に高いというだけでなく、
教育者としても、またYA文学の普及者としても高い業績のある人だということがわかりました。
父との関係(反発と理解)
反発
金原ひとみさんは「父のようにはなりたくない」と感じいたようです。
その理由は、父・金原瑞人さんの“あまりに整った人生”への違和感や反発心があったようです。
また仕事熱心な父は自分なんかに興味はないとも感じていました。
理解
金原ひとみさんが小説を書き始めるようになってからは、
小説の書き方や、読むべき小説についてアドバイスをもらったりしているなかで、
父が陰ながら自分を見守っていたことに気づき、関係は少しずつ変化していったようです。
先に調べたように、父・金原瑞人さんはYA文学界の重鎮。知的で誠実、安定したキャリアを築いた人物です。
そんな父の姿は、金原ひとみさんにとって「正しすぎる」「整いすぎている」ように映り、
自分の抱える混沌や痛みとあまりにかけ離れていたのかもしれません。
金原ひとみさんの元夫、そして離婚の理由
金原ひとみさんの元夫とは
金原ひとみさんの元夫は、集英社の編集者として知られています。
彼は金原ひとみさんが19歳のときに出会い、彼女の代表作『蛇にピアス』の編集を担当した
人物でもあります。
その後、20歳で結婚し、約20年間にわたって家庭と創作の両面で彼女を支えてきました。
名前や顔写真などの詳細は非公開ですが、年齢は金原さんより年上と推測されています。
つまり、金原ひとみの才能を見出し、文壇デビューを支えた存在だったのですね。
であるなら、小説家金原ひとみを創り出し、世に送った人物といっても過言ではないでしょう。
また仕事のパートナーとして出会い1年で結婚ということは、交際期間もほとんどなかったんでは
ないでしょうか。
それでも金原ひとみさんの心の痛みや葛藤をはじめて理解できた人で、
金原ひとみさんもはじめて心を開くことができた存在だったのでしょう。
離婚の理由
2024年に離婚が公表されましたが、明確な理由は語られていません。
ただし、金原ひとみさんのエッセイやインタビューからは、夫婦という制度への違和感や、
家庭と表現者としての自立との葛藤がにじみ出ています。
金原ひとみさん自身、「家族という最小単位であっても、理解し合えないことがある」と語っています。
金原ひとみさんの心の葛藤というか、内面世界の本質が、家庭を構築していくことさえ許さないのか
と思うと、やりきれない気持ちになります。
しかしそれは、彼女が単に家庭を否定しているというよりも、「本当に理解し合うことは可能なのか」
という問いを、徹底して自分自身に投げかけ続けているのだと思います。
構築しても、どこかで崩れてしまう。
それでも関係を持とうとする。
そういう矛盾の中に、金原さん独特の感性が生まれてくるのでしょう。
金原ひとみさんの子供、そして子供に対する感覚
金原ひとみさんの子供
金原ひとみさんと元夫の間には、二人の娘さんがいます。
2024年の雑誌のインタビューで、13歳と17歳の娘さんがいることを、
話しています。
現在はそれぞれ14歳と18歳でしょうか。
中学生と高校生ですね。
とても多感な時期だと思いますが、親子の関係はどうなんでしょうか。
かつて子供が嫌いだった感覚は、実際自分の子供を持って、どうなったんでしょうか。
子供に対する感覚
たしかには金原ひとみさんは若い頃、「子どもが苦手だった」と語っていたことがありますが、
それは“子どもという存在”に対する抽象的な違和感であり、自分の子どもを持ったことでその感覚は
大きく変化したようです。
金原ひとみさんはご自身の子どもたちに対して深い愛情を持っていることが、
さまざまなインタビューやエッセイから伝わってきます。
その例は次のようなものです。
●第一子を出産した後、創作活動と育児の両立に苦しみながらも、
「目の前の小さな命が最優先になった」と語っており、子どもの存在が人生の軸になった
ことがうかがえます。
●次女が5歳になる頃には「ようやく自分らしさを取り戻せた」とも述べており、
育児の苦しさと喜びの両方を誠実に受け止めていたことがわかります。
●彼女の小説『マザーズ』には、育児中の葛藤や孤独感がリアルに描かれており、
母としての実感が作品にも表れているのが印象的です。
とても救われた気がして、安心しました。
金原ひとみさんなりの愛し方と子供を育てる責任感がはぐくまれているのですね。
金原ひとみさんについてのまとめ
●金原ひとみさんは、東京都出身で現在41歳の作家です。
2004年「蛇とピアス」で芥川賞を受賞するという衝撃的なデビューを果たしたました。
●金原ひとみさんの壮絶な生い立ちとは、
誰かに何かをされたというような単純な因果関係ではなく、
家庭や学校という“居場所”のなさや、自分自身の内面との葛藤が、壮絶にした大きな要因です。
そしてその要因が受け入れられず、次のような行動を起こしています。
『小学校4年生から不登校になり、中学・高校にもほとんど通わなかった。』
『小学生の頃には非常階段から飛び降りようと考えたこともあり、中学時代にはリストカットを繰り返していた。』
『高校に入ったら、拒食症を繰り返した。』
●金原ひとみさんの父は、翻訳家で、児童文学研究家、さらに法政大学社会学部教授の
金原瑞人(かねはらみずと)さんです。
金原瑞人さんという人は、翻訳家としてのスキルが非常に高いというだけでなく、
教育者としても、またYA文学の普及者としても高い業績のある人です。
●金原ひとみさんは「父のようにはなりたくない」と感じいたようです。
その理由は、父・金原瑞人さんの“あまりに整った人生”への違和感や反発心があったようです。
現在は父が陰ながら自分を見守っていたことに気づき、関係は少しずつ変化していったようです。
●金原ひとみさんの元夫は、金原ひとみさんの元夫は、集英社の編集者として知られています。
彼は金原ひとみさんが19歳のときに出会い、彼女の代表作『蛇にピアス』の編集を担当した
人物でもあります。
●離婚の理由は、はっきりわかりませんが、
“夫婦という制度への違和感“や、”家庭と表現者としての自立との葛藤“が考えられます。
●金原ひとみさんの子供について、
金原ひとみさんと元夫の間には、二人の娘さんがいます。
現在14歳と18歳と考えられます。
●金原ひとみさんはご自身の子どもたちに対して深い愛情を持っていることが、
さまざまなインタビューやエッセイから伝わってきます。
以上金原ひとみさんについて調べてみました。
金原ひとみさんは心の葛藤とその痛みのなかで、感覚が研ぎ澄まされ、さらに作品に反映していくことも考えられます。
ただし私個人の願いとしては、子供たちとの触れ合いの中で、いつか心の痛みから解放され、
そしてまったく新しい作風の金原ひとみが誕生することを願わずにはいられません。
最後までお付き合いいただきありがとうごさいました。
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